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「自転車と音楽を愛するデザイナーズブログ」ロードバイク×オーディオ×デザイン

ロードバイクの素材はどれがいいの?カーボンだけじゃない!

移転しました。

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 最近、週一で友達5人揃ってゆるぽたするのが楽しみのしょーです。

さて、最近はカーボンを使った製品が増えてきましたね。

 

"中国版アマゾン"(むしろAmazon超えてきてる?)のアリババではノーブランドカーボンパーツが安価に販売されています。

 

しかし、自転車はカーボンだけじゃあないんです。代表的な素材が、アルミ・クロモリ・チタンです。

最近ロードバイクに乗り始めた友達がカーボンフリークなのですが、カーボン以外の素材にもいいとこあるんだよ!というのを伝えたくて、これらの素材について知ってもらうために、強みと弱みを可視化してまとめました。

 

ではいきます!

 

安価でメジャーなアルミ!


趣味でロードバイクを始めたい人にもっとも選ばれているのがこのアルミです。

比重の軽い金属で、スポーツ自転車素材の以前の主流だったクロモリからシェアを奪いました。

乗り味は固く、踏み込んだ力がダイレクトに伝わる感覚があります。

地面の細かい振動が伝わりやすく、一般的には乗り心地はカーボンフレームなどと比べると快適とは言えないようです。

アルミは安価でメンテナンスも比較的楽なのですが、経年劣化が早く、金属疲労で壊れることもあることには注意が必要です。

また、一口にアルミフレームと言っても2000系、6000系7000系などの数種類のアルミニウム合金として使われ

ており、剛性の高い7000系ではカーボンフレーム並みに軽くできる反面、安価なフレームではかなり重さが目立ちます。

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Cannondale caad12
強み

メンテナンスが楽

扱いが楽

安価

剛性がある(硬い)

弱み

地面の振動・衝撃が伝わる

経年劣化で時間が経つと壊れることがある

安価なアルミフレームは重い

 

クラシカルなクロモリ!

昔から長きにわたって自転車フレームの素材として使われてきたのがクロモリです。

クロモリとはロームモリブデンの略で、鉄にクロムとモリブデンを加えた合金です。

加工がしやすく安価で、しなやかな素材のため、クロモリフレームはとても乗り心地が良いと言われています。

反面、剛性を確保するためにはどうしても重いフレームとなってしまい、また金属のため腐食が早く、鯖やすいです。

しっかりとメンテナンスを続ければ長い間乗れると言われています。

クロモリフレームは、細くてクラシックな見た目が独特の雰囲気を放っており、クロモリにこだわるファンも多くいます。

価格は安いもので10万円以下、緻密な溶接にこだわった職人手作りのフレームなどでは30万円を超えるものもざら存在し、価格差が大きいです。

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COLNAGO master x-light
強み

快適な乗り心地

特徴的なフォルム

こだわりの製法(高級モデル)

弱み

重い

腐食が早い

価格差が大きい

 

最近主流のカーボン!

今、プロレースではほぼ100%カーボン素材バイクが使われています。

別名炭素繊維強化プラスチックで、クロモリに比べて圧倒的な軽さと剛性の高さ、そして造形の自由度が高いのが特徴です。

アルミやクロモリと比べると価格の高い素材ですが、最近ではカーボン繊維の安定供給と生産技術が向上し、価格は下がってきています。

カーボンフレームは衝撃吸収性が高く、路面の衝撃を緩和してくれルため、アルミなどより快適な乗り心地と言われます。

それでいて剛性が高いので、踏み込んだ力を効率よく伝達することができます。

カーボンは一点に強い衝撃を与えると、金属のように凹んだりせず、バリッと割れてしまいます。

クラックが起きると、それだけでフレームが使い物にならなくなってしまい、基本的には修理ができません。

また、カーボンは理論上ほぼ劣化しないのですが、カーボン繊維同士を固めるために使用されている樹脂が湿気や紫外線によって劣化しますので取り扱いやメンテナンスに気を使う必要があります。

Pinarello Prince fx
強み

とても軽い

振動吸収性がある

特徴的な造形が可能

剛性が高い

弱み

価格が高い

メンテナンスが重要

取り扱いに注意

強い衝撃を与えると割れる

 

クロモリの上位互換?のチタン!

鉄の比重が7.8チタンの比重が4.5と、鉄に比べてチタンは4割近く軽い金属です。

ちなみにアルミの比重は2.7で、チタンはアルミよりもかなり重いのですが、チタンはアルミよりも丈夫な素材なので、フレームを作る際により薄くすることができます。

結果的にアルミフレームよりもチタンフレームの方が軽く作ることができます。

チタンフレームは高い剛性を持ち、クロモリ同様快適な乗り心地と言われています。

また、錆びにくく耐久性が高いので、10年以上は変わらない性能で乗れると言われています。

チタンは加工が難しい金属でとても高価です。有名なDEROSAのTITANIOだとフレームセットで70万から100万程…

家電のイメージの強い日本のパナソニックもチタンフレームを製造しており、価格は完成車で40万円程から。金銭感覚が狂いますね。

少なくとも、乗っていたら注目の的です。

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Panasonic ORTC21



強み

軽くて高剛性

乗り心地が良い

クラシカルな見た目

耐久性が高い

弱み

価格が高い

クロモリフレームと似ているので間違えられる

  

番外編:スカンジウムフレーム

とてもマイナーで珍しい素材なのですが、一部の高級モデルで、スカンジウムフレームというものが販売されています。

スカンジウムレアメタルに分類される遷移金属の一つで、レアメタルの中では最も原子量が小さい元素です。価格も高価で、日常ではあまり触れ合う機会はないかもしれません。

スカンジウムフレームは、先述の7000系アルミ合金にスカンジウムを少量添加することで強度を高めた、アルミニウム-スカンジウム合金を使用したフレームです。

アルミフレームと似たような、高い剛性感のある硬い乗り心地で、より硬く軽量になっていますが、値段は跳ね上がります。

DEROSAのSCANDIUMはフレームセットで50万円程

image_derosa_SCANDIUM

De Rosa SCANDIUM
強み

高い剛性

力の伝導率の高さ

未知の領域という価値

弱み

高価

未知の領域という不安

  

カーボン以外の素材もいいとこあるんだぜ!

カーボンは、現状ロードバイクの素材として最も優れた素材と言えるかもしれませんが、カーボンにも、その他の素材にも良いところ悪いところがあることが伝わりましたでしょうか。

様々な素材の特徴を理解することが、乗っているロードバイクの良さを感じることにもつながると信じています。

 

ローダーの皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

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PROFILE

しょーブロ ブロガー:しょー

幼少時代、ブロック遊びやダンボール工作、豆本作りなどに夢中になって遊んでいるうちに自然とものづくりに関する進路を目指すようになる。

高校で3年間美術の基礎を修学後、千葉工業大学デザイン科学科に入学。プロダクトデザインを学んでいく中で、WebデザインやUXデザインにも興味を持ちはじめ、現在の独自のスタイルを見出す。2018年、はてなブログにおいて「しょーブロ」を開設。

現在は、趣味であるロードバイクや音響機器の紹介を中心に、デザインマインドを取り入れた新たなブログの形を求め幅広く活動している。

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Career Job history

2013年4月 東金高等学校普通科へ入学、文系科目に加え3年間美術を修学
2016年4月 千葉工業大学創造工学部デザイン科学科へ進学
2017年10月

Webコーディングスキルを独学で学び始める(進行形)

2018年2月 学内の展覧会へ作品を出品し特別賞を受賞
2018年4月 自身初のブログ「しょーブロ」を開設

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