しょーブロ

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「最近の若者は」を論破する。いつの時代も言われる理由・原因は?

 

まったく、最近の若者は...

ああ、また始まったよ...と思いますよね

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「最近の若者は」の後には、軽蔑の言葉がセットになって発せられるのがお決まりとなっています。なぜいつの時代もこの言葉が使われるのか、その原因はなんなのか、気になったので調べてまとめてみました。

 

バラエティー豊かな「最近の若者は」

 

ネット上でも、多くの「最近の若者は」という記述を見ることができます。

今回は、複数のWebサイトを巡回して見つかった、「最近の若者は」をダイジェスト形式でまとめていきます。

 「最近の若者は」大全集(20種)

 

1【最近の若者は】なってない

お決まりの台詞です。なんとなくディスるのに使われます。

 

2【最近の若者は】やる気がない

複数の記述がある頻出ワード。

 

3【最近の若者は】ゆとり

これを発する年代の方は、ゆとり教育では円周率を3で習うと本気で勘違いしている人が多いらしい。

 

4【最近の若者は】すぐ辞める

新卒入社員は3年で3割やめると言われていますが、これは実は今に始まったことではありません。

この状態はバブル時代から変わることなく、1987年以降、「新卒3年目までの離職率」は概ね25~35%の範囲で推移している

http://diamond.jp/articles/-/125389?page=2

5【最近の若者は】挨拶をしない

物騒な事件の頻発から、子供時代から知らない人に声をかけるなという教育をされてきたことと関連があるのだろうか。

 

6【最近の若者は】忍耐力が足りない

入社した若手社員が退社、あるいは挫折した際に放たれる言葉。

 

7【最近の若者は】モラルに欠ける

「社会人としてのルールを知らない」というのが言い分。

 

8【最近の若者は】何事にも興味がない

少年時代から厳しい社会(バブル崩壊リーマンショックなど)で生き抜いてきた今の若者は、「さとり世代」と言われたりするが、内向的な人が増えるのも納得できる。

 

9【最近の若者は】高学歴だけど志が低い

多くの高校生が進学を選ぶ時代、高学歴=志がある 昔はそうだったのかもしれないが...

 

10【最近の若者は】知らないことが多すぎる

 

11【最近の若者は】理屈は立派だが、失敗を恐れて行動しない

 

12【最近の若者は】感受性に乏しく、気配りや心配りができない

 

13【最近の若者は】叱られることやプレッシャーへの耐性が低い

 

14【最近の若者は】出世に関心がない

終身雇用という概念が消えたことが原因か。

 

15【最近の若者は】何でもスマートフォンで調べる

スマートフォンを使いこなせないご老人には、人に聞けば良いことなのにわざわざ自分で調べるのが不思議だと思う人が存在するのだそう。

 

16【最近の若者は】スマホいじりすぎ

スケジュールのチェックや休憩中の読書も、一元的にスマホをいじっていると捉えられる。

 

17【最近の若者は】お酒を飲まない

会社の飲み会であまりお酒を飲まない若者がいるときに使われる。

 

18【最近の若者は】言葉遣いがなってない

「若者言葉」は上の世代には理解できない。

 

19【最近の若者は】敬語が使えない

 

20【最近の若者は】ダメだ は昔から言われているが、今の若者は特にひどい

 

 

古代エジプト時代から言われていた?

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 昔から言われ続けてきた「最近の若者は」

 

「最近の若者はダメだ」は昔から言われているが、今の若者は特にひどい。 

まず、当事者意識が完全に欠如している。

さらに、独り立ちをしようとせず、

常に何かに依存し、消費し、批判するだけの 

「お客さま」でいつづけようとしている。

 

これ、1977年に書かれた評論の文章です。

昔から言われていたことがわかります。

 

古代エジプトの遺跡に記述も

「近頃の若者は」という批判は、古代エジプトにもありました。今から約5000年前、ピラミッドの建設に携った人々が、ピラミッドの天井裏など、人目に触れない場所に「近頃の若者は」と、書き込まれていることは有名です。

 

古代ヒッタイト王国でも

紀元前2,000年頃に、現在のトルコにあった古代ヒッタイト王国でも、粘土板で作られた書簡に「最近の若者は」といった現状を嘆く言葉が書かれています。

中期王朝の一書役の手録の中にも「最近の若者は」という若者批判が登場します。

 

 

日本でも枕草子に書かれていた?

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10世紀の日本、平安中

期の女流歌人である清少納言枕草子に「最近の若者は」

と、若者の言葉使いを嘆く言葉を残しています。「最近の若者は、非常にに言葉が乱れており嘆かわしい。何から何まで省略したような言葉を使って、とてもみっともない。」

 

 

なぜ、いつの時代になってもなくならない?

ここまで、「最近の若者は」論を調べてきました。 では、なぜいつの時代になっても使われているのでしょうか。

それは、時代の移り変わりと人間の価値観の基準の違いにあります。人間は、長い時を過ごせば過ごすほど、今までの経験から培った自分自身の価値観を基準に物事を捉えるようになります。

 

高度経済成長期の、残業して身を削りながら仕事をすることが美徳と考えられていた時代を生きてきた人は、時代の移り変わりについていけません。個人を尊重することが当たり前の若者が休暇をとれば、「なっていない」「甘えている」と批判するのです。

 

働き方と同様に、言葉や、社会のルールも変わっていきます。固定概念を持っておらず社会への適応力が高い若者が、社会にあった正しい価値観で行動しているにもかかわらず批判されるのはこのような理由なのです。

 

「最近の若者は、」と口に出した時点であなたの負け。若者の考えはどんな時代位であろうと絶対に正しい。

「最近の若者は」論に関する面白いサイトがありましたので関連ページとして載せておきます。興味のある方は飛んでみてください。

lrandcom.com

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。

これからも しょーブロ をよろしくお願いします。